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続・まりおの部屋

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2009年 04月 04日

サレの街へ その2

さて、グランドモスクをちょっと覗かせていただいた後、隣にある14世紀に建てられたと言うイスラムの神学校へ。

ところで、学校のことはアラビア語で、マドラサ と言います。
現在も学校のことはこう呼びますが、古くはマドラサと言えば、神学校を指したようです。

ここは今は使われていないので中も入れます。

昔、一度だけ来たことがあるのですよ。
ところが、当時は本当に訪れる人も稀だったと見えて、建物の鍵をもっているおじさんがちょうど不在で、中に入るのを諦めたという思い出がある場所です。

今は、ちゃんと時間が決まっていますが、一日開いているようです。

入り口の扉についていた、ドアノッカー
サレの街へ その2_e0092286_0221045.jpg


建物の下の部分が教えた場所、又礼拝の場所でもあったようです。

これはミハラブと呼ばれるもので、これがある方が、サウジアラビアのメッカの方角になります。
お祈りをする時、こちらに向いてします。
普段のお祈りの時も、必ずメッカに向いて礼拝を行います。
因みにモロッコでは、メッカは東の方向。
サレの街へ その2_e0092286_0225186.jpg


水盤。 この場所の真ん中にあります。 礼拝前、必ず身体(普段は頭、顔、手足、腕)を清めますが、その際に使われる水です。
サレの街へ その2_e0092286_0292977.jpg


天井の装飾  天井の上の部分は杉の木です。
サレの街へ その2_e0092286_0325614.jpg


サレの街へ その2_e0092286_0345953.jpg


壁の装飾 漆喰の彫刻です。
サレの街へ その2_e0092286_0361040.jpg


この壁の装飾に主に使われるのが、アラビア書体、装飾アラビア文字というものです。
この書体にはいくつか種類がありますが、モロッコで多く見られるのが、このクーフィと呼ばれる、現在のイラクのクーファで開発された書体です。
特徴は幾何学的な形の直線文字で、文字の他にまわりに唐草模様を配することが多いようです。
文字の内容は、コーランの一節です。

イスラム教は偶像崇拝を禁止した宗教で有名ですが、そのせいで絵画が発達せず、その代わりにカリグラフィーとして、このような装飾文字が発達したということです。

上を見上げると、二階があります。
サレの街へ その2_e0092286_0421123.jpg


こんな階段を登って上に。。。
サレの街へ その2_e0092286_0455539.jpg


すると、せま~い、ほんとに人一人が通れる程の廊下があり、そこに小部屋がいくつも並んでいました。
写真の向かって右側です。暗くてよくわかりませんが。。。
サレの街へ その2_e0092286_0474370.jpg

これは、学生たちが暮した部屋なんですね。
つまり、学生たちはここで寄宿しながら勉強したということです。
部屋は全部で24あるということですが、当時、モロッコだけでなく、他のイスラム諸国からも留学生が学びに来ていたという話でした。

二階から下を見るとこんな感じ。
サレの街へ その2_e0092286_0504456.jpg


二階には、小さなテラスもあり、そこからの眺め。
サレの旧市街が見えます。
サレの街へ その2_e0092286_0524423.jpg



というわけで、初めて中を見ましたが、素晴らしい創りなので、すっかり感心してしまった私です。

モロッコの神学校としては、フェズの、ブー・イナニアという、同じく14世紀に建てられた学校が有名ですが、それに勝るとも劣らず、立派で見事な学校だと思いました。

観光的に何もない所だけに、訪れる人もほとんどいない場所ですが、もし、時間に余裕があったら是非立ち寄って欲しい場所のひとつですね。

さて、この後、まだちょっとぶらぶらと歩きましたので、次回はその辺を。。。。


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by nmariomama | 2009-04-04 01:09 | ワン無しお出かけ


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