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続・まりおの部屋

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2008年 12月 14日

犠牲祭の料理・・・第二日目、三日目

二日目の午前中、肉の解体に入ります。

可能ならば、各家庭でお肉やさんの包丁さばきよろしく処理していきますが、骨付きお肉も用意せねばならず、骨の切断、これはかなり重労働、力仕事です。

我が家では、ずっと夫が担ってましたが、去年辺りから腰が・・・・腕が・・・とトシを感じるようになったようで、人に頼んでます。

この人というのは、本職の方。

つまりですね、犠牲祭で羊丸ごと手に入れてしまったら、お肉やさんにお肉を買いに行く人はいなくなってしまうわけで、一週間ほど肉やさんは閉まってしまいます。

まあ、大きな街にある大型スーパーなどでは外人客のために肉コーナーは開けてあるところもありますが、これは魚に関しても同じ。 みんな羊の肉を食べるのに忙しくて魚どころではありません。

つまりお肉やさんはヒマになってしまうので、こうして個別に用事を引き受けるってわけです。
店によっては開いてます。 でも、それは肉を売るためではなくて、ひき肉にしたい時に挽いてもらいに来るお客さんがいるためです。
もちろん何がしか払いますので、全く閉めてるより少しでも現金収入ですね。

で、いよいよ肉料理ですが、、、

2日めはいわゆる、リブってやつですか。
胸骨の部分の炭焼きです。

焼いているところの写真です。
犠牲祭の料理・・・第二日目、三日目_e0092286_23551568.jpg


それから、もうひとつ、これも同じ部位ですが、今度は蒸したもの。
ちょっと変な写し方で失礼。
犠牲祭の料理・・・第二日目、三日目_e0092286_005594.jpg


いずれも全く味付け無しで調理されます。

そして、食べる時にクミン(茶色の)と塩、これのみをつけて食べます。
クミンは肉の臭みを消してくれると言われているようです。
犠牲祭の料理・・・第二日目、三日目_e0092286_024952.jpg


まさに肉そのもの、脂肪も含めてじっくり味わうといった感じですね。
脂肪から匂う羊の臭みも一緒に!です。

ただ、これも新鮮ですので熱いうちに食べれば匂いもあまり気にせず食べれます。
炭火焼、そして蒸すことで余分な脂肪分はすでに落ちていますので。

羊の肉で敬遠される臭み、これは脂肪の部分なんですね。
ですので羊肉の苦手な方の調理法としては、とにかく脂肪分は出来る限り取り去る。
そして、とにかく熱いうちに食べる、この二点を守るとかなり食べやすくなるはずです。
あ、新鮮なものを手に入れるというのが大前提ですが・・・・

さてさて、3日めも行ってみましょう。

これは骨付きのお肉です。

こちらでは「ハマラ」と呼ばれている料理なんですが、見た目からおわかりでしょうが、赤い、という意味を持つ料理です。 赤はパプリカなんですけれどね。
これは、油と調味料だけ水を使わないでうまく深鍋で火を通す料理です。

犠牲祭の料理・・・第二日目、三日目_e0092286_0133930.jpg

これは牛でもできますが、羊肉のほうが早く火が通りやすいので牛よりは簡単のようです。

いずれも脂肪たっぷりついたままの料理で、見ただけで、ふぇ~~となってしまう方多いと思いますが、料理としてはこの脂肪に守られて中の肉がじんわりとジューシーなまま調理される、羊の肉の柔らかさを頂点で食することができるというわけです。

ですから、こちらの人にとって羊の脂肪はなくてはならないもの、肉をより美味しく食べる物として、取り去るなんてもってのほか!って感じでしょうか。
肉食文化の違い、ここにあり、という気がいつもします。

というわけで、今日はおしまい、以後数日まだお肉攻勢が続きます^^;

by nmariomama | 2008-12-14 00:30 | 食べ物関係


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