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続・まりおの部屋

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2006年 11月 05日

バディ宮殿

16世紀にモロッコの南でとれた金をここマラケッシュに集め、その富で栄えたこの時代、
バディ宮殿はこの時代、最も力のあった王によって造られたのですが、バディ とは比類のない、という意味だそう。

宮殿跡の入り口の壁の案内版。 
上がアラビア語。右から読んでください^^ カースラ ル バディ となります。
下はフランス語です。
バディ宮殿_e0092286_073420.jpg


中はかなり広く、宮殿用の柱として、50本の大理石がイタリアから輸入されたと言われています。大理石1本につき、砂糖1KGが支払われたそう。
つまり、当時は砂糖がいかに貴重だったということですね。

さて、さぞかし豪華であったろう宮殿も、残念ながら、実は今ではほとんど残っていません。
わずかに部屋の跡がわかる程度。
バディ宮殿_e0092286_0143511.jpg

なぜ残っていないかというと、この後、17世紀の王朝に現れる、暴君で専制君主で知られる
王が、自分の宮殿を建てるために、このバディ宮殿から目ぼしい材料を全部持ち出した挙句、
破壊してしまったのです。
バディ宮殿_e0092286_0193038.jpg

敷地だけはだだっ広く残りましたので、今は、マラケッシュで毎年6月に行われる、音楽フェスティバルの会場となっています。
所々に残る宮殿の柱や壁をうまく利用して、中庭に幻想的なイメージのステージを作り上げているようです。

下のこの写真は、地下に残る囚人の部屋と呼ばれる部分。
王に背く者などは即刻ここへ連れて来られたのでしょう。
かなり奥まで続き、両端にずらっと仕切りのある小部屋のようなものが並んでいます。
バディ宮殿_e0092286_0273426.jpg


これはこの場所に入る入り口付近にある門。宮殿とは関係なく、後から造られたものですが、
かなり大きなものです。良く見ると、二重構造になっていて、下の低い部分の門が人が通るための門。 馬に乗って入る時、もう一つの大きな門が左右に開かれます。
こういう門はちょっと金持ちの大きな家の民家でも昔は普通に見られたようです。
現代で言えば、車のまま外門から入るか人だけが通るか、といったところでしょうか。
バディ宮殿_e0092286_0374829.jpg


~~~~ おまけ ~~~~

マラケッシュでも、もちろん見られるコウノトリ。ここにも巣がたくさんあります。
ラバトのコウノトリが南に飛んでいく途中でここで羽休めしてるかも^^?
バディ宮殿_e0092286_0405726.jpg


by nmariomama | 2006-11-05 00:48 | 自然・花・風景


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