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続・まりおの部屋

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2006年 07月 18日

インシャラー & ビスミラー

さて、昨日予告致しましたとおりのタイトルです。
もう一つくっついていますが、これはワンセットみたいなものなので、一緒にご紹介してしまいましょう。

では、まず、インシャラー。

この言葉は皆さんもどこかで耳になさったりしているんではないでしょうか。
直訳すると、『アラーの神がお望みならば』、ということになります。

つまり、完全に宗教的な言葉ですが、もう、本当に日常的に使われます。

で、どういう時に使われるかというと、大雑把に言って、約束を含む未来系の会話の最後には、すべて付け加えられます。

「明日会えますか?」 「はい、会えますよ、インシャラー。」

というのが一番良い例でしょうか。

おいおい、それじゃ、アラーの神が望まなければ会えないのかい、といいうことになりますが、早い話、そうなんですよね。
不都合で会えなくなっても、それは神がそうしたことだから・・・となるわけです。

これをビジネスの世界でやられると、本当に疲れる、とは良く言われること。
律儀にインシャラーの言葉通りに考えていた日には、アポイントを取ったって、オチオチしてられません。
ましてや、契約書にサインとなると、ヒヤヒヤしてしまいます。

タクシーに乗っても行き先を告げると、まずインシャラー、なんですよ。
神が望まなければ、ちゃんと目的地に着けないかも知れず、なんて考えてしまいますよね。

一見言い訳のように聞こえる言葉ですが、すべて、アラーの神が中心に動いている世界ですから、仕方ありません。
アラーの神の日常生活の浸透率は大変高いものですから。

でも、乗り気でない誘いに、まあ、行ければ行きますが、行けなかったら、すみません。というような、ニュアンスを含めたい場合には、大変便利です。
ゴチャゴチャと言い訳するより、最後ににっこり笑って、ありがとう、インシャラーとくっつけておけば、事前に事は解決する、という具合です。

さて、これに平行して頻繁に使われるのが、ビスミラー、という言葉です。

これは、直訳すると、「アラーの神のご加護のもとで」 となります。

この言葉はちょっと、安心ですね。
これは、何かが成される時、つまり、行動を起こす時に必ず用いられる言葉です。

ビジネスの世界だと、契約書にサインをする時、この言葉をぶつぶつと口にした後、おもむろにサインがなされます。
タクシーの例で言えば、行き先を告げ、インシャラーの後に、車を発車させる時に使われます。

それから、食事の前、日本語のいただきます、に当たるのもこの言葉。
物を受け取る時も同じです。

日本も知らぬ間に、日常の中で仏教の教えの言葉を使っていたりしますが、こちらではもっと意識下に置いて、アラーの神が言葉の端々に出没する、というお話でした。

インシャラー & ビスミラー_e0092286_025536.gif


☆しつこく簡単ケーキです。

先週、乾燥プラムの実を紅茶で煮て柔らかくし、ケーキの生地に混ぜて見ました。
煮汁の紅茶も一緒に使ったら、味の良いプラム入りケーキが出来上がりました♪
インシャラー & ビスミラー_e0092286_09288.jpg


by nmariomama | 2006-07-18 00:16 | ひとくちモロッコ


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